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サポニンの栄養素とは?効果効能・含有量が多い食べ物のランキング

サポニンの栄養素とは?効果効能・含有量が多い食べ物のランキング

サポニンは大豆や高麗人参、ごぼうなどに含まれる植物由来の機能性成分で、抗酸化・血流サポート・脂質や糖のバランスケアなど多彩な働きが研究されています。

この記事では、サポニンの基礎知識から含有量の多い食品ランキング、上手な取り入れ方、注意点までを初心者の方にもわかりやすくまとめました。

目次

サポニンの栄養素について

サポニンはビタミンやミネラルのような栄養素のカテゴリではなく、植物に含まれる「機能性成分(栄養補助成分)」であるという点です。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」でも、サポニンには明確な推奨摂取量が定められていません。これはサポニンがビタミンや必須ミネラルのように「不足すると病気になる」栄養素ではなく、日々の食事にプラスすることで健康維持をサポートする植物由来成分だからです。

サポニンは植物の根・茎・葉に多く含まれ、特にマメ科の植物に豊富です。

水に溶かして混ぜると石鹸のように泡立つ性質があり、ラテン語で石鹸を意味する「サポ(sapo)」が名前の由来になっています。

苦味や渋み、えぐみのもととなる成分でもあり、コーヒーや抹茶の独特の苦味の一部はこのサポニンによるものです。

サポニンの代表的な種類と身近な食品

サポニンは「ひとつの物質」ではなく、植物の種類によって構造も働きも異なる多くの仲間を持つ成分群です。

ここでは、日常生活で出会いやすい代表的なサポニンの種類と、そのサポニンが含まれる身近な食品を紹介します。

茶の花・椿由来サポニン

お茶の花や椿の種・皮に含まれるサポニンの一種で、強い泡立ちが特徴です。

サポニンは両親媒性(水にも油にもなじむ性質)を持っているため、水と混ぜて振ると石鹸のようにしっかりと泡が立ちます。この性質を活かし、昔から洗浄剤としても利用されてきました。

食品としては次のようなものに含まれます。

  • 椿油(種子から採れる食用・化粧用油)
  • 茶花エキスを使用した健康補助食品・飲料
  • 緑茶や抹茶(茶葉にも少量含まれる)

抹茶の苦味に独特のコクが感じられるのも、茶サポニンの影響のひとつ。脂との相性が良く、体内での脂のなじみをサポートする働きが研究されています。

高麗人参サポニン(ジンセノサイド)

高麗人参に含まれる特有のサポニン群は「ジンセノサイド」と呼ばれ、他の植物サポニンとは構造が異なる独自のタイプです。高麗人参の成分として有名なジンセノサイドには、非常に多くの種類があります。

主要な成分として代表的なのが次のタイプです。

  • Rb1、Rb2…リラックス傾向に作用するといわれるPD系
  • Rg1…活力を生み出す方向に働くといわれるPT系
  • Rc、Rd…その他の代表的なサポニン

ジンセノサイドを含む食品・製品には、次のようなものがあります。

  • 参鶏湯(サムゲタン)などの韓国料理
  • 高麗人参茶・紅参茶
  • 紅参エキスを使ったタブレット・サプリメント

韓国や中国では古くから滋養や冷え対策の素材として親しまれてきました。加工方法によっても成分の質が異なり、特に「紅参(ホンサム)」にはジンセノサイドが豊富に含まれるとされています。

大豆サポニン

大豆に含まれるサポニンは「大豆サポニン(ソヤサポニン)」というグループに分類されます。大豆の内部(胚芽)に存在するタイプで、大豆特有の苦味・渋み・泡立ちのもとになっている成分です。

大豆サポニンの大きな魅力は、調理で落ちにくく、日常食から自然に摂れるところです。以下のような身近な食品から気軽に取り入れられます。

  • 大豆(茹で大豆・蒸し大豆)
  • 豆腐・高野豆腐
  • 納豆
  • きなこ
  • 油揚げ・がんもどき
  • 豆乳・おから

ただし加工方法によって含有量に差があります。特に高野豆腐は大豆の成分が凝縮されているためサポニンも多く、おからや納豆も優れた摂取源です。

一方、豆腐や豆乳は水に成分が流れ出ることで減少する傾向があるため、「蒸し大豆」のように素材まるごと摂れる食品は効率的な選択肢になります。

キヌアサポニン

スーパーフードとして人気のキヌアにも、独自のサポニンが含まれています。キヌアサポニンは種子の表面(外皮)に付着しているのが特徴で、苦味の原因になっています。

ただしこの苦味が強いため、市販のキヌアの多くは出荷前に洗浄処理(脱サポニン処理)がされており、家庭で調理する際もしっかり水洗いしてから使うのが一般的です。

その結果、家庭で食べる頃にはサポニンの大部分が落ちてしまっているケースが多く、キヌアから摂取できるサポニン量はどうしても少なくなります。

サポニンを重視したい場合は、茹で汁を捨てすぎない・軽い水洗いにとどめるといった工夫が必要ですが、苦味とのバランスを考えると現実的には「他の食材と組み合わせる」のが良いでしょう。

甘草(かんぞう)サポニン

甘草(リコリス)はハーブ・薬草として知られる植物で、甘草特有のサポニン類(グリチルリチンなど)を含みます。ほのかな甘みと独特の風味があり、漢方やハーブティーで使われる素材です。

主な食品・嗜好品は次の通りです。

  • 甘草入りハーブティー
  • 漢方キャンディー(のど飴など)
  • 一部の薬膳料理

甘草にはサポニン以外にも強い成分が含まれており、長期間にわたる大量摂取は血圧上昇やむくみなど「偽アルドステロン症」を引き起こす可能性があります。

漢方として処方される場合は問題ありませんが、自己判断で毎日大量に摂るような使い方は避け、常用する場合は医師や薬剤師に相談してください。

サポニンが体の中でサポートする効果効能

サポニンは「植物が自分を守るために作り出した成分」でもあり、その働きは私たちの体の健康維持にも役立つことが研究されています。ここでは代表的な5つの働きを、わかりやすく紹介します。

抗酸化で体のサビにアプローチ

私たちの体は呼吸によって常に酸素を取り込んでおり、その一部は「活性酸素」と呼ばれる物質に変化します。

活性酸素はウイルスや細菌を攻撃する役割もありますが、増えすぎると細胞や血管にダメージを与え、老化や生活習慣病のリスクを高めるとされています。これが「体のサビ」と表現される現象です。

サポニンにはこの活性酸素を減らす働き、いわゆる抗酸化作用があります。特に関わっているのは、大豆サポニン高麗人参サポニン(ジンセノサイド)です。細胞の酸化を抑えることで、肌・血管・臓器の老化スピードに対してゆるやかに働きかけることが期待されています。

血流の巡りを助けてスッキリをサポート

サポニンには血液やリンパの巡りを助ける働きも報告されており、むくみや冷えが気になる方にとってうれしい成分です。

特に高麗人参に含まれるジンセノサイド(Rg1など)は、毛細血管の血流改善や血栓予防への働きが研究されています。大豆サポニンにも血中の脂質バランスを整えるサポートがあり、結果として血液をスムーズに流れやすくするサポート役になります。

冷え性・末端のむくみ・デスクワーク中心の生活で下半身のだるさを感じる方は、日常的にサポニンを含む食品を意識してみると、体の巡りの変化を感じやすくなるかもしれません。

脂っこい食事のあとにうれしい働き

サポニンの特徴のひとつが、「脂と結びつきやすい性質」です。界面活性作用(水と油をなじませる働き)を持つため、腸の中で脂の吸収スピードをゆるやかにする働きが報告されています。

特に関わっているのは次のサポニンです。

  • 大豆サポニン(ソヤサポニン)…コレステロールや中性脂肪のバランスをサポート
  • 茶の花・椿由来サポニン…脂質とのなじみに関わる研究がある

揚げ物や肉中心の食事が多い方、コレステロールが気になりはじめた方にとって、サポニンを含む食品(特に大豆製品)を組み合わせることは、食生活のバランスを整えるサポート役になります。

毎日の守りを底上げする植物パワー

サポニンは免疫システムをサポートする天然成分としても注目されています。体内に侵入したウイルスや細菌を攻撃するナチュラルキラー細胞(NK細胞)の働きを後押しする可能性があるとされており、日常の体調管理に役立つ成分のひとつです。

特に関わっているのは次のサポニンです。

  • 高麗人参サポニン(Rg1・Rb1)…免疫細胞の活性化に関する研究がある
  • 大豆サポニン…抗酸化を通じた体のサポートが期待される

「季節の変わり目に体調を崩しやすい」「疲れが抜けにくい」と感じる方は、サポニンを含む食品を食卓にプラスしてみるのもひとつの方法です。

糖と腸のバランスケアに期待

サポニンには、腸で糖や脂の吸収スピードをゆるやかにする働きが報告されており、食後の体内の変化を穏やかにサポートすることが期待されています。

関わっているのは主に大豆サポニンで、補助的な位置づけで茶サポニンも研究されています。

また、サポニンを含む食品(大豆・そば・雑穀など)は食物繊維も豊富に含むケースが多く、両方を同時に摂ることで腸内環境のバランスを整えやすくなります。毎日の食事に取り入れることで、自然に「体にやさしい食習慣」を作れる点も魅力です。

サポニン含有量が多い食べ物ランキング

サポニンを食事から意識的に摂るために、含有量の目安が多い食品をランキング形式で紹介します。サポニンは品種・部位・加工法によって含有量が大きく変わるため、下記の数値はあくまで目安としてご覧ください。

食品名含有量の目安/100gあたり
納豆(発酵大豆)約50〜200 mg
黒ごま(炒りごま)約80〜200 mg
豆腐(大豆加工品)約20〜100 mg
もち麦(炊いた状態)約30〜80 mg
あずき(茹でたもの)約20〜60 mg
そば(茹でた麺)約10〜50 mg
緑茶(抽出液)約5〜30 mg
キヌア(加熱後)約5〜20 mg
椿の種子加工品(油など)数十mg〜
高麗人参(乾燥粉末やエキス)製品により大きく異なる

特筆したいのは、日常的に食べる和食の定番食材にサポニンが多く含まれているという点です。

納豆や豆腐、もち麦、そばといった身近な食べ物を意識するだけで、無理なくサポニンを取り入れることができます。

調理法でサポニンを逃さない工夫

サポニンは水に溶けやすく、加熱時間が長すぎると減少しやすい性質があります。また、洗いすぎや煮汁を捨てることでも失われやすいため、調理の工夫が大切です。

  • ごぼうは皮にサポニンが多いので、皮を厚くむかず、たわしでこすり洗いする程度にとどめる
  • 大豆は茹でるよりも蒸すほうが栄養が残りやすい
  • キヌアは軽い水洗いに抑え、しっかり加熱しすぎない
  • スープや味噌汁など煮汁ごと食べられる調理法を選ぶ

サポニンの吸収を助ける栄養素

サポニンは脂質と相性が良く、油を使った調理や、ビタミンC・食物繊維と一緒に摂ることで体内での働きを引き出しやすくなります。

  • ビタミンC(野菜・果物)…抗酸化作用を相乗的にサポート
  • 食物繊維(雑穀・豆・野菜)…腸内環境を整える働きと相性が良い
  • 良質な脂質(オリーブオイル・ごま油など)…サポニンの吸収を助ける

たとえば、納豆に刻みネギとごま油を少し加えたり、豆腐サラダにオリーブオイルをかけたりするだけで、効率的な組み合わせになります。

サポニン含有食品の保存と管理方法

サポニンを含む食品は、湿気・高温・直射日光に弱いものが多い傾向があります。品質を保つために、次のポイントを意識しましょう。

  • 大豆・黒ごま・雑穀類は密閉容器に入れ、冷暗所または冷蔵庫で保存する
  • 開封後の納豆・豆腐は冷蔵保存し、早めに食べ切る
  • 緑茶は酸化しやすいため、密閉・遮光容器で保管する
  • 高麗人参のエキスや粉末は、パッケージ記載の保存方法に従う

サポニンを取り入れる前に押さえておくべき注意点

サポニンは多くの健康効果が期待される一方、植物由来の生理活性物質であるため、取り入れ方には注意も必要です。ここでは事前に知っておきたいポイントを整理します。

胃腸への刺激が出る可能性

サポニンを過剰に摂取すると、胃腸に刺激を与え、次のような症状が起こる可能性があります。

  • お腹の張り・ガス
  • 吐き気・胃の不快感
  • 下痢や軟便

食品からの通常摂取であれば問題ありませんが、サプリメントで高濃度に摂る場合は注意が必要です。胃腸が弱い方は少量から試し、体調を見ながら取り入れていきましょう。

アレルギーや体質による影響

サポニンは植物由来の成分のため、体質やアレルギー反応が出る方もいます。特に大豆サポニンを含む食品は、大豆アレルギーを持つ方にとっては避けるべき対象です。初めて食べる食材やサプリメントを試す際は、少量から始めて反応を確認するのが安心です。

口の周りのかゆみ・じんましん・皮膚の赤みなどが出た場合は、すぐに摂取を中止し、症状が強い場合は医療機関を受診しましょう。

薬との飲み合わせの注意点

サポニンには血流をサポートする作用があるため、血液をサラサラにする薬(抗凝固薬)や血圧の薬を服用している方は、サポニン含有サプリを自己判断で大量摂取しないことが大切です。

  • ワルファリン等の抗凝固薬
  • 降圧薬(血圧を下げる薬)
  • 血糖値に関わる薬

これらを服用している場合は、サポニンを含むサプリメントや健康食品を始める前に必ず医師・薬剤師に相談してください。

妊娠・授乳期のサポニン摂取

妊娠中・授乳中のサポニン摂取に関するデータは十分とはいえません。サプリメントや濃縮エキスでの大量摂取は避け、食事から自然に摂る範囲にとどめるのが安心です。

特に高麗人参・田七人参・甘草などの生薬に含まれるサポニンは、妊娠中の摂取を推奨していない製品もあります。取り入れたい場合は必ず産婦人科医や薬剤師に相談しましょう。

加工食品とサポニンの減少リスク

サポニンは、加工や加熱の過程で減少しやすい成分です。たとえば大豆では、茹でる・絞る・濾すといった工程ごとに水に溶け出して失われていきます。豆腐や豆乳は大豆そのものより含有量が減る傾向があり、「おから」を取り除く工程で多くの栄養成分が失われるとも言われています。

効率よくサポニンを摂りたい場合は、蒸し大豆や納豆、高野豆腐のように素材がまるごと残る加工品を選ぶのがおすすめです。

毎日の生活に無理なくサポニンをプラスする方法

健康効果を実感するには、毎日の食事に自然に取り入れる習慣が大切です。ここでは誰でもすぐ始められる、無理のないサポニン摂取法を紹介します。

毎日の食事に身近な食材をプラス

スーパーで手軽に買える食材で、十分にサポニンを補うことが可能です。

  • 朝食…納豆ごはん、豆腐の味噌汁、きなこヨーグルト
  • 昼食…おそば、もち麦入りごはん、ごぼうの炊き込みご飯
  • 夕食…豆腐サラダ、湯豆腐、高野豆腐の煮物、黒ごまを使った和え物

大豆製品や黒ごまを「1食に1品」プラスするだけでも、しっかりサポニンを取り入れられます。

お茶や飲み物で手軽に摂取

料理が苦手な方や忙しい方には、飲み物でサポニンを補う方法もおすすめです。

  • 緑茶・抹茶
  • 黒豆茶
  • ごぼう茶
  • 豆乳・きなこドリンク

朝のコーヒーを緑茶や黒豆茶に置き換える、食事の間に豆乳を飲むなど、生活のルーティンに組み込むと継続しやすくなります。

主食に雑穀を混ぜて自然に摂る

白米にひと工夫加えるだけで、主食からサポニンを摂ることができます。

  • もち麦
  • キヌア
  • アマランサス
  • 黒米・雑穀ミックス

白米2合に対してもち麦を大さじ2〜3杯混ぜて炊くだけで、食物繊維やミネラルも同時に摂れる満足度の高い主食が完成します。

続けやすいサプリメント・漢方薬の活用法

食事だけでは量が足りないと感じる方や、高麗人参・田七人参のサポニンを集中的に摂りたい方には、サプリメントや漢方薬の活用もひとつの選択肢です。

ただし「量が多いほど効果が高まる」わけではありません。サプリメントを選ぶ際は以下のポイントを確認してください。

  • 1日の目安量を守る
  • GMPマーク付きなど品質管理が明確な商品を選ぶ
  • 基礎疾患や服薬がある場合は必ず医師・薬剤師に相談する

サポニンの栄養素で知っておきたい質問と答え

どのくらいの期間で効果を感じられますか?

サポニンは医薬品のような即効性を持つ成分ではなく、日々の積み重ねで体調をゆるやかにサポートするタイプの成分です。食事やサプリから摂り始めても、数日で劇的に変わるものではなく、早い方で1〜2ヶ月、体質の変化として感じやすくなるのは3ヶ月程度が目安とされています。

「続けることに価値がある」成分だと認識し、毎日の習慣として取り入れていくのがおすすめです。

サポニンはどんな味がしますか?

サポニンは、苦味・渋み・えぐみのもととなる成分です。コーヒーや抹茶、ごぼうの皮、大豆を煮たときの泡立ち部分などに含まれ、独特の味を感じさせます。

特に未加工の植物の皮や外側の部分に多く含まれているため、これらが多い食品はサポニン量も多い傾向があります。「苦味があるからこそサポニンが豊富」と考えると、あの独特の味わいも楽しめるようになるかもしれません。

子どもでもサポニンを摂取して大丈夫ですか?

納豆や豆腐、黒ごまといった身近な食品からの摂取であれば、子どもでも基本的に問題ありません。日本の伝統的な和食は自然にサポニンが摂れるメニューが多く、家族全員で楽しめる食事ばかりです。

ただし、高麗人参・田七人参・甘草などの生薬系サプリや健康食品は、子どもへの使用が推奨されていない商品が多いため注意しましょう。気になる場合はかかりつけ医や薬剤師に相談することをおすすめします。

サポニンは運動と組み合わせると効果的ですか?

はい、適度な運動と組み合わせることで、サポニンの働きをより感じやすくなります。サポニンは血流サポートや脂質代謝に関与する可能性がある成分のため、運動で体の循環を促すことと相性が良いのです。

ウォーキング・ストレッチ・軽い筋トレといった無理のない運動と、サポニンを含む食事を組み合わせることで、健康維持や体力アップの相乗効果が期待できます。

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